2023/08/22
失敗しない注文住宅の外壁の選び方!種類ごとの特徴やメリット・デメリットを解説
注文住宅の外壁は、さまざまな種類の中から好みに合わせて自由に選べます。しかし家づくりが初めての方であれば、外壁の違いがよくわからず「どれを選べばよいかわからない」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は注文住宅を検討中の方に向けて、代表的な外壁の種類の特徴やメリット・デメリットをお伝えします。さらに失敗しない外壁の選び方についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください
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主な外壁の特徴とメリット・デメリット
初めに注文住宅でよく使われる、6種類の外壁の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
①窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメントと繊維質の材料を混ぜて固めた外壁です。日本で最も多く使用されており、外壁全体の約8割のシェアを占めています。
・メリット
窯業系サイディングは多くのメーカーが製造しており、さらに各社がさまざまなバリエーションの製品を作っています。そのため多様なデザインや機能を持った製品の中から、よりニーズに合った外壁を選べるようになっています。
・デメリット
窯業系サイディングは、製品によって耐久性に大きな違いがあります。表面の仕上げによっては、比較的早い時期に再塗装のメンテナンスが必要になるものもあります。製品を選ぶ際は表面の仕上げや耐久性について、十分に検討することをおすすめします。
②モルタル
モルタルは水とセメントと砂を混ぜ合わせて作る材料です。このモルタルを専用の下地に吹き付けたり、コテや刷毛で手塗りをしたりして固めることで外壁にします。
・メリット
手塗り仕上げのモルタルの外壁は、塗り跡が独特の風合いや温かみを感じさせ、根強い人気を誇っています。また他の外壁で見られる継ぎ目がほとんどできないため、年数が経過しても継ぎ目に施工してあるコーキングの補修が少なくて済みます。
・デメリット
モルタルの外壁は手塗りの仕上がりの良し悪しが、施工する職人の技術に左右されてしまいます。またヒビ割れが出やすいうえに、ザラつきのある表面の仕上がりのために汚れが付きやすく、こまめな洗浄や再塗装といったメンテナンスが必要になります。
③ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミと亜鉛とシリコンをメッキした金属板です。シンプルでシャープな見た目のため、モダンデザインの住まいによく用いられています。
・メリット
ガルバリウム鋼板は強度が高く、硬いものが当たっても割れにくい外壁になります。また軽量なため地震のときに建物が揺れにくいというメリットも。さらに現在は、断熱材を裏側に貼った製品が主流で断熱性にも優れています。
・デメリット
ガルバリウム鋼板は、表面の塗装が劣化してくるとサビが発生する恐れがあります。また沿岸部では、風で運ばれてくる海の塩分によって腐食が起きる可能性もあります。素材自体の耐久性は高いガルバリウム鋼板ですが、定期的な塗装のメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
④木製サイディング
木製サイディングは天然木を使った外壁です。杉やヒノキ、レッドシダーなどさまざまな樹種の木製サイディングがあり、木目や色合い、硬さなどが異なります。
・メリット
天然の木が持つ温かみのある質感や、深みを感じる木目のデザインが高い人気を得ています。また断熱性も高く、冷暖房費を抑える効果も期待できます。木であることから防火性が気になるところですが、防火構造や準耐火構造の認定を取得している製品もあります。
・デメリット
木製サイディングは、他の材料に比べ劣化がしやすい外壁です。表面に素材を保護する塗料が塗られていますが、早いと1〜3年、長くても10年弱で再塗装を行うよう推奨されています。木製サイディングはメンテナンスの時期や、その費用をしっかり確認したうえで選ぶようにしましょう。
⑤タイル
タイルは粘土や石などでできた生地を、高温で焼き固めた材料です。焼く温度によって陶器質・せっ器質・磁器質に分類され、外壁では高温で焼かれる磁器質やせっ器質が使われます。
・メリット
タイルは素材自体の耐久性が高く、耐用年数は40年やそれ以上とも言われます。他の外壁と違い基本的に再塗装の必要がなく、メンテナンス費用を大きく抑えることができます。さらに見た目に高級感があり、落ち着きや品のある外観の家にしたいという方に人気があります。
・デメリット
タイルは初期費用が高額な外壁です。材料費はもちろん、施工も手作業の部分が多くどうしてもコストがかかってしまいます。またタイル自体の塗装によるメンテナンスは不要ですが、目地や継ぎ目のコーキングには定期的な補修が必要です。
⑥ALC
ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の頭文字を取った略語です。高温・高圧で処理をした気泡を中に含む軽量コンクリート、という意味で、これを板状にして外壁に使います。
・メリット
ALCは耐久性が非常に高く、中には60年以上の耐久性をうたう商品もあるほどです。また内部にある気泡の効果で断熱性も高く、コンクリート素材であることから耐火性にも優れるなど多くのメリットがあります。
・デメリット
耐久性の高いALCですが、素材であるコンクリートは水を吸いやすい性質を持っています。そのため表面の塗装が劣化すると湿気を吸い、耐久性が落ちてしまうことがあります。他の多くの外壁同様、あくまで定期的な塗装のメンテナンスを行うことで、耐久性が維持される点に注意しましょう。
失敗しない外壁選びの3つのポイント
ここからは外壁選びで失敗しないために、ぜひ押さえておきたい3つのポイントをお伝えします。
メンテナンス時期や費用を確認する
外壁を選ぶときは、メンテナンスの時期や費用を確認しながら検討することをおすすめします。外壁は種類によってメンテナンスの時期がさまざまで、しかも同じ種類の外壁でも表面の塗装や加工によってメンテナンスのタイミングが変わります。
またメンテナンスにかかる費用も外壁によって異なります。メンテナンスの時期と費用を住宅会社に確認し、長い目で見たときのコストを考慮しながら外壁を選ぶようにしましょう。
汚れの落ちやすさをチェックする
外壁選びでは、付着した汚れが落ちやすいかどうかもチェックしましょう。特に黒のような濃い色や白などの明るい色は、汚れが付くとかなり目立ってしまうことがあるので注意してください。例えば表面に水の膜を作る親水性加工がしてある外壁なら、雨が汚れを洗い流してくれます。
また太陽の光の力で汚れを分解する、光触媒が加工してある外壁もあります。せっかくの新しい住まいの外壁に汚れが付いたままにならないように、汚れ対策にも注目して外壁を選んでみてください。
周囲の景色とマッチするかも考慮する
外壁を選ぶときは、そのデザインがまわりの景色とマッチするかも考慮しましょう。せっかくおしゃれに感じたデザインの外壁を選んでも、周囲の景色からあまりにも浮いてしまうようだと、残念な気持ちになってしまうかもしれません。
特にデザインに特徴がある種類の外壁は、まわりの景色の中でどのように見えるか、慎重に検討しながら選ぶようにしましょう。
まとめ
外壁はそれぞれ異なる魅力を持ち、注意したい点も違います。そのため外壁の種類ごとの特徴がわかったとしても「なかなか決められない」と感じる方もいるかもしれません。やはり最適な外壁を選ぶには、信頼できる住宅会社に相談しながら検討することをおすすめします。
コウエイハウジングではお客様のご希望やお好みを丁寧にうかがい、ぴったりの外壁をご提案いたします。外壁選びでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。