2023/09/28
新築注文住宅の間取りで失敗&後悔しないポイントと成功事例6選を解説!
新築注文住宅は、自由に間取りを設計できるのが魅力の1つです。ところが、完成後に住みはじめてから「使いにくい」「狭い」などの後悔が生まれることも。今回の記事では、新築注文住宅で間取りを検討する際のポイントや失敗例を解説します。注文住宅における間取りの成功事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
クリックできる目次
注文住宅の間取りを決める手順
新築注文住宅の間取りは次の手順で決めていきます。
部屋数を決める
まず、部屋の数を決めます。リビング・ダイニング・キッチン(LDK)など家族が共通して使う空間や、家族の個室を何部屋作るか。また、今後子どもが増える可能性や、大きくなって独立した後の使い方なども踏まえて、部屋数を考えましょう。将来的に「1つの部屋を子ども部屋として2つに区切りたい」「2つの子ども部屋を夫婦の寝室として1つの部屋にしたい」といった希望がある場合には、先に相談しておくのがおすすめです。
こだわりたいポイントの決め方
部屋数が決まったら、次は家づくりでこだわりたいポイントの選定です。人によって「室内で洗濯が完結するランドリールームが欲しい」「玄関収納やビルトインガレージを作りたい」などのさまざまな希望があるはずです。ただし、あれもこれも実現するのは難しいことから、まずは優先順位を決めましょう。「必須のポイント」「できれば実現したいポイント」といった形で、本当に必要かどうかなどを基に決めていきます。
部屋を配置する
部屋の数、こだわりたいポイントが見えてきたら、配置を考えます。部屋の配置は「ゾーニング」を基に行うとよいでしょう。家族全員が使用する「パブリックスペース」、個人で使用する「プライベートスペース」など、部屋の用途に応じたブロック分けをします。ゾーニングが済んだら、「動線」を基に部屋の配置を考えると、ストレスのない間取りを実現できるはずです。家事動線、生活動線、来客動線を中心に検討しましょう。
収納・ コンセント・窓・ドアの位置を決める
部屋の配置が決まったら、内部の機能性を高めていきます。代表的なものが、収納やコンセントの数、窓とドアの大きさ・位置です。収納は中に何を入れるかを考え、出し入れのしやすい奥行きや幅などのサイズ、位置を定めます。昨今は生活に必要な電子機器が増えていることから、コンセントを多めに用意しておくことも忘れないようにしましょう。窓は、予定している家具の配置をふまえて考えます。採光や風の通りを考慮して、窓の大きさと位置を決めていきましょう。
最後に、ドアの位置や大きさを決めます。部屋や廊下に家具をどう置くかを考えながら考えましょう。大きさとともに、引き戸にするか、開き戸にするか。開き戸なら外側と内側のどちらに開くかなどを細かく決めていきます。
注文住宅の間取りの失敗例
自由に設計できるからこそ、注文住宅では間取りに失敗してしまいがちです。よくある失敗例を次の一覧にまとめました。
注文住宅で理想の間取りを実現させるチェックポイント
次のポイントを1つずつ確認しながら間取りを決めることで、上述したような失敗を避けて理想の住まいを実現できます。
・動線
・収納の位置と収納量
・音の問題
・外部からの視線
・採光
・窓からの眺め
・風通し
・外観
・コンセントと照明
・安全性と利便性
注文住宅の間取りを決める前にやっておくべきこと
間取りで失敗しないためには、事前の準備が重要です。ここからは、間取りを検討する前に別でやっておくべきことを解説します。
生活の動きを把握しておく
家族のライフスタイルに合った間取りになっていないと、住みにくい家になってしまいます。間取りを考える前に、家族それぞれがどのような生活をするのかシミュレーションしてみましょう。シミュレーションを踏まえて部屋や水回りの位置・収納・コンセントの数といったポイント考えると、使いやすく住みやすい間取りの住まいを実現できます。普段から、生活で不便に感じている点を書き出しておくのも重要です。
周辺環境を把握しておく
周辺にある建物との位置関係や隣接する道路の人通り、日当たりなども把握しておきましょう。駐車場や庭の広さ、玄関までのアプローチは、外構を決める際の重要な要素です。周辺環境は外構だけでなく、居室の間取りにも影響を及ぼします。特に隣家との境界線近くに部屋を作る場合は、目線や生活音にも配慮し、お互いのプライバシーを確保できるかを確認しておきましょう。
間取り図を集める
ハウスメーカーや工務店がカタログ・ホームページなどで紹介している、間取り図や施工事例などの資料を集めておきましょう。便利な設備やストレスがない部屋の動線など、さまざまな発見を得られます。その中で気に入ったものをベースに計画すると、機能的な間取りを簡単に決められます。
建ぺい率・容積率や斜線制限を理解しておく
土地はエリアごとに用途地域が定められ、建てられる住宅の建ぺい率・容積率が定められています。建ぺい率とは、敷地面積に対して建物を建てられる面積(建築面積)の割合を示したものです。建築面積を敷地面積で割って算出します。建ぺい率が低く設定されているエリアは、敷地いっぱいに建物を建てられません。
容積率は「敷地面積に対してどれぐらいの延べ床面積の建物を建てられるか」を示したものです。延べ床面積を敷地面積で割って算出できます。3階建て以上など延べ床面積が大きい住宅を希望する場合、容積率が低いエリアは避ける必要があります。
建物の高さに関する制限も確認しておきます。特に、道路や隣接地など周辺の日照や採光・通風を確保するために、建築物の高さを規制する「斜線制限」に気を付けましょう。特定の場所から斜線を引き、斜線上に建物が重ならないように高さを調整する必要があります。
家族全員の意見を聞いておく
間取りを決める際には、住む人全員の意見を反映させる必要があります。もちろん、予算や坪数、敷地面積の関係で全ての希望を叶えるのが難しいケースもあるでしょう。それでも、事前に家族全員の意見や希望を聞いてハウスメーカーや工務店に提示することで、できる限り希望を反映した間取りプランの提案を受けられます。
注文住宅の間取りを決める際の細かな注意点
新築注文住宅の間取りを決定する際は、どうしても部屋の数や配置に頭が行きがちです。しかし、それ以外にも注意すべき点はいくつもあります。ここからは、間取り決めにおける細かな注意点を解説します。
建築士・施工業者と密接にコミュニケーションをとる
建築士・施工業者と密接にコミュニケーションをとることは重要です。自分のイメージ通りの間取りを実現するために、希望を明確にしてしっかり伝えましょう。変に遠慮をしていまい希望を伝えず「お任せ状態」にすると、イメージ通りにならず後悔する結果につながります。
土地の形状に配慮する
四角形の土地(整形地)に家を建てる場合は、比較的間取りを決めやすいとされています。一方で、特殊な形状の土地(変形地)である場合、間取り決めに難航することがあります。次のようなテクニックを参考に、土地の形状に配慮して間取り決めを進めましょう。
・縦長の土地:各部屋と玄関の移動距離を短縮するため、中央部分に玄関を設置する
・道路に面した土地:物音や振動が気になることが多いため、道路に面した部分を収納スペースに充当する
・斜めの線がある土地(三角形・台形など):デッドスペースになりやすい角部分を駐車スペースや庭として活用する
予算の管理に注意する
希望する間取りは予算内で実現できるのか、またはどのくらいの予算があれば実現できるのかなど、予算の管理に注意しましょう。特に新築住宅は数千万円単位の買い物となるため、金銭感覚が麻痺してしまうことがあります。オプションを追加する際には「どのくらいの追加料金になるか」「支払いに影響はないか」などを冷静に確認し、予算内で実現できるのか見極めることが重要です。
引っ越しなど、実際に入居するまでに総額でいくらかかるのか、借入や返済計画に無理はないのかも事前に管理しておきましょう。予想外の請求が来た、入居後の生活費が圧迫されてしまったという事態を防ぐことにつながります。
注文住宅の間取りの成功事例6選
これから新築注文住宅の間取りを決める上で参考になる成功事例を6つ紹介します。
リビング階段
玄関に配置することが多い階段を、家族の集まるリビングに配置した事例です。2階の子ども部屋に行き来する際にリビングを経由する必要があることから、子どもと接する時間が増えるメリットがあります。階段下のスペースを収納やテレワーク・学習用のスペースとして活用したり、吹き抜けを設けたりも可能です。
リビングと隣接する和室
リビングの隣に和室を設けた事例です。子どもが遊ぶスペースや勉強部屋としたり、ちょっと横になりたいときのスペースにしたりなどで幅広い活用ができます。引き戸を閉めると、独立した和室として活用できるのもポイントです。来客時の応接間や客間としても使えます。掘りごたつを設けておくと、冬に家族だんらんができる場所にもなるでしょう。
対面式キッチン
対面式キッチンは、リビングやダイニングを見渡せるのがメリットです。家族や来客と会話をしながら、あるいは子どもを見守りながら料理できます。リビングやダイニングから手元が見えない工夫や、ニオイがこもらない工夫などを一緒に取り入れると、より使いやすいキッチンになるでしょう。
パントリー
食器・食品・調理器具などを大量に保存できるパントリーを設けた事例です。共働きで、週末に1週間分の食料をまとめ買いするようなライフスタイルの家庭に採用したい収納です。災害時への備えとして非常食の備蓄をするのにも便利です。
ウォークインクローゼット
人が入って歩けるほどの広いクローゼットが、ウォークインクローゼットです。一般的なクローゼットより多くのものを収納できます。室内を歩けるスペースがあるので、いちいち衣服を出さずにその場で着替えられるのも便利です。オフシーズンに家族の衣類をまとめて収納するファミリークローゼットとしても使えます。
玄関の土間収納
玄関の近くに収納用の土間を作った事例です。靴や傘、アウトドア用品はもちろん、ゴルフバッグなどの大きなスポーツ用品、ベビーカーや自転車なども収納できます。外出先から帰って土足でそのまま収納できる点が魅力です。大量に収納できるため、散らかりがちな玄関を整頓できることもメリットとされます。
まとめ
注文住宅の間取りを決める手順やポイント、成功事例を解説しました。間取り決めは、住まいが完成した後に快適な暮らしが実現するかが決まる非常に大切な工程です。ハウスメーカーや工務店とコミュニケーションを取りつつ、理想の間取りと暮らしを実現しましょう。
コウエイハウジングでは、お客様のご希望や予算に合わせた最適な間取りをご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。